3月に入り、窓から差し込む光には春らしい明るさが混じるようになりました。
けれど、いざ外へ出ようとすると、見た目の暖かさを裏切るような冷たい風に驚かされます。
体感温度はぐっと低く、油断するとすぐに体調を崩してしまいそうな、そんな落ち着かない陽気が続いていますね・・・

私は冷えに弱く、少しでも無理をするとすぐに寒気と頭痛が襲ってきます。
あ、これは危ないな、と感じるあの独特の頭の重みがサイン。
そんな時は迷わず早めに薬を頼ることにしています。
本格的な風邪へと進んでしまう一歩手前で、なんとか踏みとどまる。
それが、この季節を健やかに乗り切るための私なりのルールです。
そんな冷え込む朝、私は布団の中で最後のページをめくりました。
ずっと楽しみに読み進めていた、綾崎隼さんの『死にたがりの君に贈る物語』。
目覚めてすぐ、まだ温もりの残る布団に包まれながら読了する贅沢!
布団の中でダラダラ読書する・・・なんと贅沢なことでしょう(笑)

著者の綾崎隼さんは、2009年に電撃小説大賞を受賞してデビューされて以来、多くの読者を「切なさ」の渦に巻き込んできた作家さんです。
本作『死にたがりの君に贈る物語』は、単なるミステリの枠に収まらない、著者の作家人生40冊目という節目にふさわしい魂の籠もった一冊だと感じました。
物語の幕開けは、カリスマ的な人気を誇る小説家の急逝。
未完となった物語の「本当の結末」を求めて、ある廃校に七人の男女が集まるという、どこか幻想的でいて、ひりつくような緊張感漂う設定から始まります。
私は数日間、楽しく夢中になって読みました。
この物語は、半分以上が濃密な謎解きに割かれています。
散りばめられた違和感が少しずつ形を成していく過程は、ミステリー好きの私にとって、ページをめくる手が止まらなくなるほど楽しい時間でした。
一方で、中盤に差し掛かると、なかなか前向きになれない登場人物たちの心情が色濃く描かれる場面が続きます。
彼らの心の揺らぎが丁寧すぎるほどに繰り返されるので、読み進める足取りが少しだけ重くなり、物語が停滞しているように感じてしまう瞬間もありました。
けれど、それも最後の大切な答え合わせへと向かうための、必要な「溜め」だったのかもしれません。
終盤、すべての謎が解け、それぞれのキャラクターが体験から生じた新しい何かを胸に、再出発していきます。
はぁ〜、良かった(ため息)
読了したあとの、このなんとも言えない充実感。
さて、冷たい風に負けないように、まずは温かい飲み物で体の中から温めることにしましょう。
今日は、これから仕事なのでマフラーもしっかり巻いて頑張ってきますね〜

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